静脈鎮静って何?
- 2022年7月30日
- BLOG
こんにちは 久屋KJ Dental Clinicの草山です。
今回は静脈鎮静についてお話ししていこうと思います。
なかなか聞きなれない言葉かと思いますが静脈という言葉にはピンとくる方も多いかと思います。
簡単にいうと点滴からウトウトさせる薬を入れて患者様が眠った状態に近い感覚にさせる処置です。
漠然とした表現になるのは
その時行う治療の種類や
患者様それぞれに合わせた眠らせ具合
を選んで麻酔の専門医が薬の量を調整していくので常にいびきをかいて寝ている
と言うわけではないからです。
静脈鎮静は
歯医者が怖い(トラウマがあるなど)
口を触られるとえずいてしまう(嘔吐反射が強い方)
口を長い時間開けているのが辛い etc
そんな方にとてもオススメです。
自分が以前勤めていたクリニックで多い月は毎日のように静脈鎮静下での歯科治療を行ってきました。
その時に思ったのは
こんなにも歯医者、歯科治療に不安を持つ患者様が多いのか
えずいてしまって治療をしたくても断念せざるを得なかった方がこんなにいるのか
この治療をもっと多くの方に知ってもらいたいし、提供できるクリニックをつくっていきたい。
ただ静脈鎮静下での歯科治療を経験したことのあるDrは少ないですし、一般の歯医者さんでは麻酔の専門医の先生との繋がり自体がなかなかハードルが高いものです。
それでもこの治療を広めていくことによって必ず喜んでくれる患者様は多いと思います。
最後に静脈鎮静の禁忌症(該当すると処置禁止)についてもお話しさせていただきます。
妊娠初期の方
使う薬が胎盤移行して新生児の呼吸抑制等が起こり得ます。
使用薬剤にアレルギーがある方
大豆・卵にアレルギーがある方はよく使用されるプロポフォールが使用できないので、他の薬剤を使用します。
使用薬剤が禁忌である方
重症筋無力症の方や
HIVによりプロテアーゼ阻害剤を投与中の方
急性狭隅角緑内障の方
このような方は注意が必要ですが、術前の問診でしっかりと聞き取りを行うことでリスクを避けることができます。
長々とお話ししてきましたが
こんな方法があるんだと一人でも多くの方に静脈鎮静法を知っていただけたら幸いです。
理由があってなかなか歯医者に行けなかった方や
少しでもこの治療に興味を持たれた方
皆様の口の健康の一助になれたらと思います。
ぜひご相談下さい。